きれいな血液が健康体

「風邪をひいて治りにくい」ときの血液の状態はどうなっているのか

(50歳主婦の例)
最近、年中、風邪をひいてるような感じです。以前より、治り方も遅くなっているような気がします。「歳のせいかなあ」と、悲しくなってしまいます。大病の経験はありませんが、年中、こんな感じなので、夫にも「1度検査したほうがいいのかもしれない」と心配されています。

血液中にみえる免疫力の低下を示す痕跡

血液を見ると、赤血球上には、病原微生物のマイコプラズマがくっついているのが目につきました。それに、カビの存在も確認できます。

凝固血液には、スーツと伸びたブリッジ状の黒い線も現れています。これらは、体力や免疫力がかなり低下していて、なんらかの感染症にかかっている場合にしばしば起こる現象です。免疫力は年齢とともに低下していく傾向があります。疲労やストレスは、免疫力の低下に拍◎車をかけます。

休養や栄養を十分にとるように心がけましょう。ただし、免疫力が落ちてよく風邪をひき、しかも治りがわるい背後に、病気などがひそんでいる可能性がないとはいえません。
定期的な健康診断を受けているでしょうか? ぜひ一度、検診や人間ドックなどを受けて、きちんと調べてもらっておくようにしましょう。

免疫力が低下した人の血液

カビ
体力や免疫力がかなり落ちているときにみられる。抗生物質を長期間、服用しているときにも増えやすい
黒ブリッジ状のもの(凝固血)
ウイルスが体内で活発に活動しているときに出やすい
赤血球上にマイコプラズマ
労やストレスなどのために体力が低下している場合に現れやすい。肺炎などの感染症のうたがいがある
改善のポイント
  • 病原微生物を退治するために働く、白血球の材料になるたんばく質を十分にとる
  • 白血球を活性化させるためにタウリンを摂取するように心がける。タウリンは肝臓の機能も強化します。
  • 感染を予防するビタミンA、C、B2、B6、B12、亜鉛などをしっかり摂る
  • 疲労やストレスがある場合は、しっかり休養をとる

「仕事が忙しく大変」なとき血液の状態はどうなっているのか

(35歳の例)
業績不振で、人手を減らしていることもあって、めちゃくちゃに忙しい日々です。通常業務で忙しいのはまだいいのですが、上司の思いつきで、突発的に「あれやれ、これやれ」と指示されるのがイヤでイヤで。どう考えたって、会社の業績をますます悪化させるようなことばかり言い出すです。「こんな会社やめてやる」と思ってもやめて妻子を養う自信はないし…もうストレスがたまりまくりです。

時間が不規則になったり、ストレスで胃腸の働きが落ちたりして、栄養にかたよりが生じている可能性もあります。会社の健康診断では「とくに異常を指摘されたことはない」といいますが、血液の状態は、あまりよくありません。できるところから、生活改善を心がけたほうがよいでしょう。

強いストレスを受けている人の血液の状態

  • クリスタル
    血圧、コレステロール値が高い場合や、水分不足、疲労、ストレスなどで発生しやすい
  • 赤血球の連鎖、プラーク、ウニ状赤血球
    活性酸素の発生や、胃腸の働きの低下、たんばく質、脂肪、糖質などのとりすぎなどで現れるいずれも血液のドロドロ化を進めるもとに

改善のポイント

  • 血栓予防にこまめな水分補給を心がける
  • 精神的ストレスや疲労は活性酸素を増やすので、休養を
    心がける
  • 抗酸化作用のあるβカロテン、ビタミンC 、E などが不足しないよう、栄養バランスのとれた食事を規則正しくとる

「ケーキが食事替わり」のとき血液の状態はどうなっているのか

(20代 フリーターの例)
お菓子を食べてるときが、いちばん幸せ! そんな私だから、ケーキやアイスクリームでおなかがいっぱいになってしまったから食事をとらない、なんてことも多いです。

でも、それって毎日じやないですよ。食事もちゃんとしてます。ピザやハンバーガー、フライドチキンみたいな、ファストフード系が多いです。体重が増えてきてるわけでもないし、私の食べ方、許容範囲ですよね?

脂質・砂糖のとりすぎはドロドロ血液のもと

生活に大きなかたよりのある場合、血液には、いびつな形のプラーク(糖や脂肪のかたまり)が漂っているのが目につきます。

また、コレステロールや中性脂肪を運んでいるリポたんばく(カイロミクロン) が、雪が降っているような姿ではっきりとみえます。

それに、脂質がいくつもくっついてリボン状になったものがたくさんあり、しかも、血小板が集まってきて、かたまりだしたようすも確認できます。

いずれも、脂肪や糖分をとりすぎたときに現れやすい状態です。体重増加など、目にみえてわかるサインが現れないと、なかなか、自分の食生活のかたよりを自覚できない人が多いようです。

ご自身も「私の食べ方、許容範囲」と思い込んでいるようですが、この食生活をずっと続けていたら、動脈硬化が起きてくる可能性が十分にあります。

甘い物が好きな人の血液の状態

脂肪を摂り過ぎると現れやすい
血小板の凝集
脂肪や糖分の摂りすぎが原因でみられることがある
プラーク
大腸機能の低下や脂肪、糖分の摂りすぎで起きやすく動脈硬化やコレステロール値上昇とも関係する
カイロミクロン
脂肪の多い食事のあとは増えるがふつう食後10~12時間で消えてしまう。12時間たってもみられる場合は、高脂血症の疑いも。