食事

ポリフェノール コレステロールの酸化を防ぐ植物成分

ポリフェノールといえば赤ワインそんなイメージが定着していますが、ポリフェノールの供給源は、赤ワインぱかりではありません。

種頬はいろいろ、どれも効果的

今や赤ワインに含まれるポリフェノールは、健康によい成分として、すっかり有名になりました。でも、このポリフェノール、じつは赤ワイン特有の成分ではありません。

野菜や果物、穀物など、植物性食品の色や香り、渋味、苦味などをもたらす成分を、まとめて「ポリフェノール」といっているのです。

ポリフェノールの仲間は、赤ワインに多い色素成分のアントシアニンや、渋味成分のタンニン以外にも多数の種類があります。いずれのポリフェノールにも強い抗酸化作用があり、血液中の悪玉コレステロール(LDL)の酸化をくい止め、動脈硬化を阻止します。

緑茶に含まれる渋味成分のカテキンも、ポリフェノールの一種で、コレステロールや中性脂肪を減らしたり、血小板の凝集を抑えたり、血圧や血糖値を下げたりと、血液のドロドロ化を防ぐさまぎまな効能があります。彩りのよい食卓と緑茶やコーヒーなどの飲みもので、たっぷりポリフェノールをとりましょう。

摂取量

緑茶、コーヒーを合計で1日4~5 杯。さらに、色の濃い食材を使った料理を食べれば十分です。

赤ワイン、緑茶はもちろん色の濃い野菜、果物から

適量ならポリフェノールの効果が大きい赤ワインも飲み選ればアルコール方による健康被害が大きくなってしまいます。赤ワインだけでポリフェノールを摂ろうと考えるではなく様々な食材を利用しましょう。

  • アントシアニン
    赤ワイン、黒ブドウ、黒大豆
  • イソフラボン
    大豆
  • タンニン
    緑茶、コーヒー、赤ワインなど
  • クルクミン
    ウコン、カレー粉など
  • クロロゲン酸
    コーヒー
  • カカオマス
    ココア、チョコレートなど
  • サポニン
    大豆
  • ショウガオール
    生姜
  • セサミノール
    黒ごま
  • ルチン
    そば、タマネギ
  • ケルセチン
    タマネギ、リンゴ
ブドウは皮ごと食べると効果的

赤ワインのポリフェノールのもとは黒ブドウの果皮の色。ですから黒ブドウそのものを皮ごと食べれば、同じ効果が望めます。皮ごとならとれる食物繊維の量も格段にアップします。皮のやわらかい品種を選べば食べにくさはありません。

サプリで摂るなら最近は「アカシアポリフェノール」です。

ビタミンB群 微量ながら大活躍

ビタミンB群には、たくさんの仲間がいますが、いずれも血液との関係が深いものばかりです。赤血球をつくるときに欠かせないものもあります。

貧血の予防・治療、血液の汚れ防止に

ビタミンB群の仲間は、互いに協力しあいながら、エネルギーをつくったり、からだに必要な成分をつくったりするときに欠かせない役割を果たしています。

貧血は、赤血球の主原料の鉄が足りないために起こる鉄欠乏性貧血だけでなく、ビタミンB群の欠乏でも起こってきます。ビタミンB群のうち、ビタミンB6、ビタミンB12、新野PABA(パラアミノ安息酸) は、赤血球の生成に欠あんそくさんかせない成分だからです。

また、ビタミンB1不足は、血液中の老廃物を増やしてしまう原因のひとつになります。ビタミンB1が足りないと、糖質を分解しにくくなるからです。

活性酸素によってできた体内の過酸化脂質を分解し、動脈硬化などを予防する働きがあるのはビタミンB2。
ナイアシンには、血中のコレステロールや中性脂肪を低下させたり、胃液の分泌を促して消化を助ける働きがあります。必要量はわずかなうえ、いろいろな食品に含まれているため、不足する心配は少ないといわれていますが、かたよった食生活を送っている人は要注意です。

摂取量

ビタミンB群は、ふつうに食事をとっていれば、まず不足することはありません。サプリメントで補うときは、単独の成分をとるより「B 群」として、まとめてとるほうが効率的です。

魚介類、レバーは効率よく摂取できる

ビタミンB 群の仲間を、まんべんなく含んでいるのは、レバーや魚介類。鉄もたっぶりなので、貧血予防にはぴったりの食材といえます。

主食を白米ではなく、胚芽米葛耗・玄米にすれば、さらに効果的です。

欠乏を招く要因は食事にあった

食生活の内容によっては、B群の欠乏をまねくおそれも。以下の項目に思いあたることがある人は要注意。食生活の見直しをはかりましょう。

  • 加工食品のとりすぎ
  • 高脂肪食
  • ダイエットのしすぎ
  • 胃の切除をした人

βカロチン・ビタミンA 抗酸化プラス感染予防に

βカロチンはビタミンAの変身前の姿。変身前も、変身後も、血液をきれいに保つために働いてくれます。

どちらのタイプも十分にとりたい

ビタミンAには、2つのタイプがあります。ひとつは動物性食品に含まれるレチノール、もうひとつは緑黄色野菜に含まれるβ1カロチンです。

レチノールはビタミンAそのものですが、β-カロチンは、体内で必要に応じてビタミンA に変わり、残りはA に変換されないまま蓄積されます。

カロチンとビタミンAの違い

変換されないまま残っているβーカロチンには、ビタミンE、ビタミンC同様、からだのあちこちの細胞を酸化させて傷つけてしまう活性酸素をやっつけてくれる働きがあります。

ビタミンAにも、血液をきれいにしてくれる働きがあります。血液中にカビや細菌などが入り込むルートのひとつは鼻やのどなどの呼吸器や、生殖器などの粘膜。体内に侵入した病原体が引き起こす感染症は、血液を汚す原因のひとつです。

でも、たっぷりビタミンAをとっていれば、感染症にかかる危険が減ります。というのも、ビタミンA には粘膜を強化してくれる働きがあるから。危険な病原体に入り込むスキを与えないために、欠かせないビタミンなのです。

摂取量

動物性食品を食べ、緑黄色野菜を1 日100グラム程度食べていれば十分です。サプリメントでとる場合、βーカロチンなら問題ありませんが、大量のどタミンA は頭痛、吐き気などを起こすことがあります。

緑黄色野菜と動物性食品から

βーカロチンは緑黄色野菜に多く含まれています。ビタミンA ( レチノール)は、脂肪分の多い動物性食品からとることができます。

野菜は油とともにとるとぐんと吸収率アップ

βーカロチンは、そのままの状態では腸からの吸収があまりよくありません。でも、油脂に溶ける性質があるので、油といっしょにとるようにすると、吸収率がぐんと上がります。緑黄色野菜を食べるときはドレッシンクをかけたり、油を使った調理をすると、βー力ロチンを効率的にとることができます。

ビタミンAを多く含む食品