外敵と闘う防衛の役割
私たちのからだの中には、呼吸や飲食などを通じて、いろいろなものが入り込んできます。無害なものならいいけれど、なかには細菌やウィルスなどの病原体もまぎれています。
こうした外敵から、からだを守る大事な役目を果たしているのが白血球です。白血球の働きがなければ、私たちの血液は異物だらけに。
血液をきれいにする大きな役割をもつ血球といえます。白血球といっても、形や性質によって種類はいろいろで、防衛のしかたも異なります。
まずは「食べて無害化する」方法。これは好中球や単球という白血球の担当です。「抗体をつくって対抗する」方法はリンパ球の担当です。
リンパ球にはT リンパ球(T細胞) とBリンパ球(B細胞) の2種類があります。抗体をつくる実行役はBリンパ球、「抗体をつくれ」とBリンパ球に命令するのはTリンパ球の役目です。
がん細胞をやっつけるナチュラルキラー細胞(NK細胞)も、リンパ球の仲間です。異物を直接、攻撃・退治する好中球は1.5日と短命なのに対し、免疫システムを担うリンパ球は比較的に長生きです。抗体をつくるB細胞の寿命は10~20日間程度、そして指令役のT細胞は、免疫反応を記憶するという重要な仕事があるため、10年間も血管内で生き続けます。
あらゆる手段で防衛する
白血球は形や性質によって、大きくは「顆粒球」「単球(マクロファージ)」「リンパ球」に分類されます。顆粒球は、さらに性質の違いから「好中球」「好酸球」「好塩基球」の3 つにわけられています。
体を守る貪食作用
体内に細菌などの異物が侵入してくると、まず好中球や単球(マクロファージ、貪食細胞ともいう)が集まってきて、異物を取り込んで消化し、無害化してしまいます。
抗体をつくって守る免疫
体内に侵入してきた異物(抗原)をTリンパ球(T細胞)がとらえ、Bリンパ球(B細胞)に異物に対抗する抗体をつくるように命令、指令を受けたBリンパ球は抗体を生産し、血液中に放出します。再度、同じ抗原が侵入してきた場合には、すぐに大量の抗体がつくられ、抗原を無力化します。
白血球に関する検査
基準値 | |
白血球数(WBC) | 4000~8000個/mm3 |
コメント