便は毎日出ているのになんとなく調子がいまひとつ(肌あれ、ぽっこりお腹…)

朝食もちゃんと食べて、毎朝、トイレにも行っているのに、なんとなくおなかが張る。ゴハンを食べると、下腹がポッコリ出っばってしまう。肌が乾燥したり吹き出物ができたりと、調子がいまひとつ。ダイエット中なのに体重が減る様子はなし。むくみやすくて、夕方には脚がパンパンに。1つでもあてはまるのなら腸は、機能が衰えた停滞腸の可能性大です。

腸が正常に機能しないことを停滞腸という

健康な腸の場合、腸自身が蠕動運動しながら、食べ物を消化吸収し、その残りカスをゴミ(便)として体外に押し出す働きをリズミカルに行っています。これが、老化や病気などで腸の基本的な機能が衰えてくると、仕事を怠けるようになります。当然、睡眠不足、ストレス、疲労なども腸は正常に機能しなくなります。とてもデリケートな臓器です。

腸がしっかり働いていれば、排泄物も溜まらず、腸内も清潔に維持されます。でも停滞腸になると、外へ捨てられるべきゴミが、腸の中にぐずぐずと溜まるようになり、慢性的に腸内が不衛生になってしまうのです。不衛生になった停滞腸からは、有毒ガスをはじめ、多くの有害物質が生まれます。
できる限り早く体の外へ出したくても、停滞腸では蠕動運動が正常に行われずになかなか体外へ排出されません。溜まったガスは腸壁から吸収され血液を通って、各所の細胞へと移行し、最後、皮膚から出ていくのです。
これが肌荒れやむくみ、吹き出物になったりします。高いクリームや美容液では取り除けません。原因は、腸の衰退と自分のウンチ。腸をきちんと働かせ、腸内を清潔にすることでしか解決できないのです。化粧品や、美容液でごまかすことができないトラブルです。正常に排泄されるようになると、嘘のようにこれらの症状は消失します。

現代人のライフスタイルは、とにかく忙しくて時間に追われています。いつの間にかイライラしてそのストレスを発散させようとドカ食いをしたり、甘い物をたくさん食べたりしています。脳は糖分がいわゆる快楽物質ですから喜ぶのですが、腸は最悪です。どんどん疲れて仕事ができなくなります。そして腸はどんどん衰えていくのです。

では、衰えた腸にどうやって活力を加え、腸内を清潔にさせればいいのか。それには腸が喜んで蠕動運動したくなるような物質を食べればいいのです。最近の若い女性は、1日2食のケースが多く、小さな生野菜サラダくらいで本人が思ってるほど野菜は食べていません。コンビニのサラダで便秘が改善されれば皆苦労しません。

これでは働きたくても腸はすることがなく怠けてしまうのも仕方ありません。だからきちんと1日3食、肉中心ではなく野菜中心の食事がいいでしょう。こうした食習慣を続けていると、次第に腸が元気を取り戻します。大豆やお豆腐、納豆などでも良質のたんぱく質が摂取できるので、これまでの悪しき食習慣をリセットするには、こうした食事をある一定期間(便秘が解消されるまで)続けることです。
これは江戸時代にブームだった食養生の教えに通じるもので、この場合、腸を食べもので養生するのですから食養腸となります。

日本人の長い腸に合った古い食事療法ですが、便秘には効果的です。
便秘 | 薬を使わない食事療法(病気・症状別)
自分の腸を食べ物で元気にし、体の毒を便して排出する。食養腸することが、つやピカ肌とスリムを手に入れる唯一の方法というわけです。

食事を正せば腸は、回復しますが、同時にイサゴールで溜まってしまった便を排出してスッキリさせるとスムーズに停滞腸を回復させることができます。

体温を上げるとミトコンドリアが元気になる

免疫学者の安保氏は、中年期以降は「解糖系からミトコンドリアヘとエネルギー製造の割合をシフトさせることが、ゆとりがありながら能力が発揮できる、自分らしい生き方の土台になる」と入っています。

  • ゆったり呼吸する
  • 植物を上手に食べる

。この2 つが「ミトコンドリアを存分に活かす生き方」のポイントでしょう。

驚くことに、細胞に同化したはずのミトコンドリアは、いまも独自のDNAを持ち、まるで生き物のように増殖を繰り返しています。細胞内の一器官でありながら、同時に独立した生命を持っている存在とも言えます。

生き物が元気に活動するためには一定の温度が必要であり( ヒトの場合、37度前後)、これはミトコンドリアにも当てはまります。

つまり、低体温の状態ではミトコンドリアの活動も停滞してしまい、十分な栄養を摂っても思うようにエネルギーに変換しきれません。ミトコンドリアが働かず、細胞内でエネルギーが滞った状態は、生命活動そのものが滞っている状態にほかなりません。

生物は活動することで食べ物を手に入れ、食べることでエネルギーを作り… … この繰り返しのなかで生きてきたのです。「体を温める」ことが大事なのもそれゆえであり、その延長上に、適度に運動することの意味も見えてくるでしょう。
「生きるということは、食べるということ」であり、そこには必ず動くこと(=原点はエサを捕ること) が伴います。

もちろん、進化した生物の場合、呼吸も加わりますから、ただ体をやみくもに動かせばいいというわけでもありません。それでは息が上がって、運動そのものが長続きしません。激しすぎて無酸素状態になるものや、息を止めて行なう運動も健康のためには注意したほうがいいでしょう。

食べること、呼吸すること、動くこと。このすべてが一体となって生きることが成り立っていることを理解しましょう。安保氏の言葉で表現すれば、こうした自然な生命活動を滞らせている原因が「低体温」であり、「低酸素」ということになります。まさにこの2つの要因は、ミトコンドリアの働きをダイレクトに低下させます。植物を上手に食べ、ゆったりとした呼吸を心がけると同時に、体をあまり酷使しすぎない(冷やさない・息が切れるはど激しすぎる運動はしない)。

運動をするなら呼吸法を上手に活用したボディーワーク(太極拳や吉武術など)にトライするといいでしょう。こうしたミトコンドリアが元気に働く状態を意識することは、じつはストレスをなくすケアそのものです。

体温を上げるのサイトで言っていることがミトコンドリアレベルにも効くとは思いつきませんでした。

菜食主義への強いこだわりは人体にあまりよくない

世の中は、つくろに足りないものをいちいちほかから持ってきて繕わなくても、もともと自然にあるものを活かしきることで、体はうまく働くようにできているわけですから。もちろん、手放しで「自然食」をすすめているわけではなく、「ストイックな玄米菜食」で体を壊した人もいますから、注意点はしっかり押さえておく必要があるでしょう。

「賢い食べ方」というのは確かに存在します。正確には、どんな食事法にも完壁なものはなく、栄養だけではなく本人のメンタルも深く関わってくるため、必ず「うまくいった人」と「うまくいかなかった人」が出てきます。そうである以上、いくつもの食事法を比較して「どれが正しいか? 」を論じるよりも、「うまくいった人に共通している点はどこか? 」「うまくいかなかった人はどんなパターンに陥りやすいか? 」を探っていくほうが大事。

ダイエットでも同じモノを食べても痩せる人と痩せない人がいるのと同じ理屈です

いくら玄米がいいと論じても、現に私たちの体は、肉や魚からもエネルギーを作り出せます。私たちは草食であるサルの体を母体にしていますが、進化の過程で肉食をおばえ、脳を肥大化させてきました。

牛や馬のように、草しか食べられないわけではありません。自分自身で「何を食べるか」を選ぶことができる主体性を持っているところに、ヒトという生き物の最大の特徴があるのです。

そう考えれば、1つの食べ方にとらわれずに、肉や魚も食べる柔軟さこそ、ヒトとして何よりも必要であることが見えてきます。この柔軟さを保ったうえで、「植物を食べること」「微生物と共生すること」の意味をとらえ直していくと、よりよい食べ方のヒントが次々と見つかるでしょう。

ゆったり深く呼吸することで、若返る

要するに、食事の見直しの第一歩が「植物との関わり方を見直す」ことにあるわ
けです。

そして、もう1つ、植物との関わりで忘れてならないのは「呼吸」をすること、つまり酸素補給の役割です。そもそも、私たちの祖先となった細胞は、ミトコンドリアにこの酸素の処理を引き受けてもらうことでここまで進化することができたわけですから、呼吸(酸素補給)なしにエネルギー代謝の話は成り立ちません。

ちなみに「酸素」は、植物が吐き出した排泄物です。そう、私たちは植物の体(糖や微量栄養素)のほか、その排泄物までもエネルギーに利用して生きています。

もちろん、植物は動物の吐き出した二酸化炭素を利用しているわけですから、形の上では「持ちつ持たれつ」なわけですが、大事なのは、呼吸をすることで生命は進化したという点です。

ミトコンドリア工場を稼働させるには、栄養補給のほか、しっかり呼吸して酸素を取り込むことが不可欠です。「解糖系」の工場にばかり頼っていると、せっかく取り入れた酸素が使用できず、活性酸素がどんどんとたまっていきます。

いや、糖をひっきりなしに取り入れて、ひっきりなしに消費するというせわしない生き方をしていたら、呼吸(酸素補給)の機能がどんどん退化していき、息が浅くなり、ますます解糖系への依存が高まってしまいます。

その挙げ句、過剰摂取した糖の処理ができなくなり、メタボや糖尿病になる。最後は健康寿命さえ縮めてしまう。残念ながら、生物としてあまり賢い生き方をしているとは言えない人が多いはずです。