食品やダイエットには流行がありますじそして腸はその流行に左右されやすい境遇にある臓器とも言えるでしょう。そのような流行に腸は左右されるのですが、最近は、健康茶ブームが腸の健康を脅かしています。
ここ最近は「やせるお茶」や「宿便をすっきり出すお茶」のブームの一環で、アロエ茶、センナ茶が高い人気を得てランキング入りしています。広告でもよく目にします。
これは非常に危険なブームです。これらのお茶は、大腸を刺激するタイプの下剤に含まれている成分、アロエ、大黄、センナと同じ成分が入っているものなのです。ですから健康によい、腸によいと思って飲んでいても、結果的に下剤依存と同じ状況に陥り、腸壁が真っ黒になってしまう可能性大です。
お茶を飲んでいる量や頻度によっては、下剤よりもひどい状況に陥るケースがあるかもしれません。また複数の成分がブレンドされたお茶を飲む場合も、その成分をきちんとチェックしてくだざい。お腹によいもの、惑いもの、どちらも入っている場合があるからです。「健康によい」という謳い文句を過信しないようにしていただきたいと思っています。
特に健康志向の方は、快方という言葉に弱いのか、漢方成分という注釈がつくと、すべて健康によいと思ってしまう傾向があります。しかし繰り返しいいますが、いくら漢方薬であってもアロエ、大黄、センナは腸の不調の原因になります。くれぐれも注意してください。
最近は薬の規制緩和の影響で、インターネットの通信販売で市販薬が買える世の中になりました。近くに薬局がない方、身体の不調で薬を買いに外に出るのが難しい方など、インターネットでの薬の販売で便利になる方も多いかと思います。
しかし一方、薬の大量購入も可能になります。もひどい便秘に悩み、1日50錠などという、下剤の大量服用をされる方がいます。薬局の対面販売では、大量購入はありえないかと思いますが、
インターネット通販では可能です。そうしてますます症状が悪化してしまうのが、とても心配です。知識がないまま安全と思い、下剤の代わりに漢方薬を入手して服用するケースもこれからさらに増えていくと考えられます。
インターネットでの薬の購入は、特別な事情がない限り、避けていただきたいと思います。薬は、薬局の対面販売で購入し、その際にきちんと自分の症状を相談し、薬剤師の指導やアドバイスを聞きながら、適正な種類のものを適正な量で入手するのが、腸にとってとても大切です。