ある日、突然始まり悪化していく
軽い落ち込みや体調不良から始まり、やがて症状が悪化していきます。自然によくなることが多いのですが、再発しやすいのも特徴のひとつです。
- 心身の症状が同時にあらわれる
- うつ症状は、比較的突然にあらわれます。気持ちが落ち込むなど精神症状のほか、不眠などの身体的な不調がほとんど同時に発生します。
最初は、どの症状も軽いのですが、やがて次第に重くなっていきます。気分も体も重く行動を起こすのが億劫になっている自分を自覚するようになります。すると、考えがどんどん悲観的になり、やがて死を考えるようになります。 - 再発しやすい
- こういった状態は、時間に経過するごとに自然に治ることが多いのですが、1度はよくなっても症状を繰り返すのが特徴です。人によっては、年に何回も繰り返します。
発病と快復期がはっきりわかる
何をしても楽しく感じられなくなったり、興味がもてなくなったらうつ病の発症に要注意です。その後、気分の落ち込みが激しくなり、本格的なうつ状態になります。
- 経過には共通のパターンがある
- うつ病の発症から回復までの経過にはある程度共通したパターンがあります。
多くの場合、生活の中で楽しさを感じられなくなったり、ものごとに興味がもてなくなるといった前ぶれの症状のようなものからはじまります。
やがて悪化して、気分の落ち込みが激しくなり、発症がはっきりとしてきます。その回復期になると、ものごとを楽しめる感覚が戻ってきます。回復期に入った入った時点も比較的はっきりわかります。 - 1日のうつにも気分の変動がある
- 症状は、1日の間でも強弱の変化がみられます。たいていは起きがけから午前中にかけて症状が重く、午後になると、気分が晴れてきます。人によっては夕方からの気分が優れない場合もあります。
気分の推移
- 退屈感、不快感、ものごとに興味がもてない・楽しめない・劣等感などを覚えます。気力が低下し、生活がだらしくなくなります。不眠、口の渇き、手足のしびれなど身体的な症状もみられます。
- 気分の落ち込みが激しくなり、刺激に対して無感動になりぼんやりsます。自分は無価値な人間だと感じ、自分を強く責めます。身体的症状も強くなり、簡単な仕事しかできなくなります。
- もっとも重症の時期で、行動を起こせなくなり、人に援助を求めることもできなくなります。精神的苦痛が激しく、強い自殺願望おw抱きますが、行動を起こせない状況なので危険性はそれほど高くありません。
- 回復の兆しが出てきル時期です。症状は2の段階に似ていますが、気分の変動が激しいのが特徴です。
回復期とはいえ、行動を起こす気力が出てくるため、自殺を実行してしまう危険性も同時にあります。 - ものごとへの興味が戻り、治りたいという希望を抱くようになります。気分が優れているときには、自信もできてます。
身体症状も軽くなってきますが、疲れやすいので本格的な社会生活はまだです。
いきなり元気いっぱいで強気になる人も
うつと正反対の状態に、気分が異常に高揚する躁があります。うつと躁は別物というわけではなくうつと躁が交じることも多く、普通のうつ病と単純に区別することはできません。
- うつとは正反対の症状があらわれることも
- うつ病の方の経過をみていると、うつとは正反対の躁状態をあらわすことが少なくありません。
躁状態になると、気力が充満し、やる気まんまんで活発に行動し、考えることも自信たっぷりで怒りっぽくなって人を責めます。
食欲も性欲も亢進します。
うつと比べるとよい状態のような印象を受けますが、社会的活動が活発になりすぎて周囲の人とトラブルが起きやすくうつほどではありませんが、本人は苦しみます。 - 躁うつ病との区別は難しい
- 以前は、うつ症状だけでなく繰り返すものを単極性うつ病、うつ症状と躁症状が交じったものを双極性うつ病(躁うつ病)として区別していました。
ただ、躁うつ病かどうかは実際に躁の症状がでてくるまでわからないのが現状です。単極性と思われても今はまだ躁状態があらわれないだけかもしれません。
そのようなことから最近では、単極性、双極性という区別はしない方向です。
躁の交じるうつ病については、まだ多々議論があります。
躁は心の病に見えにくい
躁はうつと違い、社会活動は十分にできるので、異常を感じにくいという特徴があります。うつでは、沈んでいる自分の心を敏感に感じますが、気分が過剰に高揚している躁では心の変化に気づきにくいのです。
周囲の人も言動が激しくなったのは、「性格が変わってしまった」「ストレスでイライラしている」と見過ごしてしまうケースが多くあります。