働き盛りの人は仕事の悩みが尽きない
リストラやいじめ、過重勤務など、職場には多くのストレスが渦巻いています。責任ある働き盛りでは、仕事のストレスを抱えきれず、うつ病にかかるケースが多くなっています。大きなプロジェクトを任されてそれがきっかけでうつ病になってしまうケースもあります。
- 責任ある年代の悩みは深い
- 40~50歳の働き盛りは、とくに注意が必要です。責任ある立場にあるこの年代のストレスの多くは、仕事関係にあります。リストラや将来への不安、あるいはリストラを言いわたすつらさを抱え、年功序列から実力主義になり、企業の要求はますます強くなっています。
世の中の流れや経済の行方がみえないまま、目の前に仕事が積まれていくぼかり。家族をかえりみる余裕もなく、家庭での居場所もやすらぎも、うすらぎがちです。 - 戦場でのケアが必要
- このような状況で、うつ痛が激増しているにもかかわらず、心のケアはなおざりになっています。仕事が原因のうつ病と自殺を少しで滝なくすためには、職場でのサポート体制が欠かせません。
年代別男性の悩みベスト5
25~34歳
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- 仕事上のこと
- 収入・家計・借金
- 家族以外との人間関係
- 自由な時間
- テキスト
自分の健康・病気
35~44歳
- 仕事上のこと
- 収入・家計・借金
- 自分の健康・病気
- 家族以外との人間関係
- 将来・老後の収入
45~54歳
- 仕事上のこと
- 自分の健康・病気
- 収入・家計・借金
- 将来・老後の介護
- 家族以外との人間関係
仕事をなまけているわけではない
職場でのサポートは、うつ病についての知識をもつことからはじまります。そして同僚や部下の様子の変化をいち早くキャッチできるようにしたいものです。
- うつ病について知っておこう
- 職場でのサポートの第一は、上司も同僚もすべての人が、うつ病というものがあることを、きちんと認識しておくことです。うつ病は早期発見・早期治療が重要ですが、リラックスできる家庭よりむしろ、無理してがんばってしまう職場で症状は出やすいものです。
たとえば、これまでの仕事ぶりと比べ、仕事のスピードが遅くなる、ミスが増える、休みや遅刻が多くなるなどの変化があったら、怠けているなどと思わず、まずうつ病を疑ったほうがよいでしょう。イライラしがちで、人間関係でのトラブルが多くなるのも、病気のサインといえます。
- 悩みを聞いてあげて受診をすすめる
- 様子の変化に気づいたら、上司や仲のよい同僚が、ゆっくりと本人の話を聞いてあげましょう。悩みが解決できるようなことなら、その助力をしてあげます。
ただし、「自分が治してあげる」と張り切りすぎるのはよくありません。あくまで病気なので、専門的な治療が必要です。まずは休暇をとることを提言し、家族とも連絡をとり、受診をすすめます。症状が回復してくると、本人は早期の職場復帰を望みますが、半日勤務から始めるなど、できるだけゆっくりと復帰させるよう、職場の人が配慮してあげる必要があります。
職業上の特性
- 過重労働
- 役割があいまい
- 役割の葛藤
- 自分のペーズでできない
- よい評価が得られにくい
コラム 会社の責任
過労の末に自殺を選ぶビジネスマン。会社の責任を問う裁判ではかつて、自殺は本人の責任との考え方を示すことガほとんどでした。しかし近年、会社に責任があるとの判例が増えています。自殺に追い込むまで過重労働させたり、うつ病への対策を講じないことは、会社の責任だと認識されるようになってきました。
上司と部下のためのチェックリスト
自分ではいい上司と思っていてもじつは部下は思った以上に苦労しているかもしれません。あるいは、だらだらしている部下だと思っていてもじつはうつの前兆かもしれません。
部下のストレスになる上司
- 感情の起伏が大きく、気分でカミナリを落とす
- 自分が常に正しいと考え、自分のやり方をおしつける
- 規則一点ばりで融通がきかない
- 好き嫌いが激しく、えこひいきと弱いものいじめをする
- 形勢が不利になると、さっさと責任転嫁する
- ささいな内容まで自分が首をつっこまないと気がすまない
- 物欲、金銭欲、地位欲が高い
- 経験の枠内でしかものごとを考えない
- 顔色をみながらみえすいたゴマをする
- 陰で他人の悪口を言う
- ささいなことまで仕切りたがる
最近の部下の様子
- 欠勤が増えてきた
- 会議での発言が減る
- 残業が増えた
- 簡単なことでも決められない
- 仕事の能率が落ちた
- 遅刻するようになった
- イライラしているようだ
- 風邪をひきやすくなった
- 死にたい!やめたいともらすことがある
- 目を合わせないようにする