2017年 5月 の投稿一覧

動脈瘤 破裂すれば命にかかわる場合も

動脈にできるコブ、つまり、動脈の壁が弱くなって、部分的あるいは全体的にふくらんだ状態が動脈瘤です。ときには命にかかわる事態になることもあるため、治療が必要です。

コブをつくる要因のひとつは、やはり動脈硬化

動脈硬化の血液はこちら
動脈は、血圧によって広がろうとする内側からの力に対して、血管壁の平滑筋や弾性線維などが収縮することによって、形を保っています。

しかし、内側からの力が強まったり、平滑筋や弾性線維になんらかの障害が起きると、血管がふくらんでコブができます。この場合、動脈壁の三層構造(内膜、中膜、外膜)は保たれていますが、動脈壁の層がはがれできる、特殊な動脈瘤(解離性動脈瘤) もあります。どちらのタイプの動脈瘤も、動脈硬化や高血圧があると起こりやすくなり・ます。

外傷、からだの組織をつなぐ結合組織の弾力性が生まれつき弱いことなどが原因で起こることもります。動脈瘤が破裂したり、中膜のはがれが進んだりすると、命にかかわることもあるので、早急な治療が必要です。

脳血管疾患「詰まる」「破れる」の2タイプある

脳の血管に起こる動脈硬化もまた、命を奪う危険があります。脳血管疾患のなかで、もっとも多くみられる脳梗塞は、太い血管にできる動脈硬化がもとで起こります。

栄養過剰、栄養不足、どちらも危険

脳血管疾患には、2つのタイプがあります。1つは、脳の血管が詰まり、そこから先の血流が途絶えて脳細胞が死んでしまうタイプ、

そしてもう1つは、脳の血管が破れて脳内に出血するタイプです。どちらにしても脳細胞が壊れる範囲が広くなれば、命にかかわる危険な状態になります。

脳血管疾患のなかで、もっとも多くみられるのは、詰まってしまうタイプの脳梗塞です。栄養過剰で汚れた血液は、脳の太い動脈にもアテローム性動脈硬化症をつくる危険があります。

脳梗塞の前ぶれとして、一時的に、半身マヒ、手足のしびれ、舌のもつれ、視力障害などの症状が現れることがあります。「1日くらいで治った」と安心は禁物。

気になる症状があったら、すぐに病院に行くようにしましょう。脳出血は、高血圧が原因で起こることが多く、脳内の細い血管が弾力性を失って破れ、出血するものです。詰まるタイプと反対に、コレステロール不足のために血管の壁がもろくなってしまうのです。

アスピリンが血栓防止に

解熱鎮痛薬としてもちいられるアスピリンには、血栓を溶かす作用があります。でも、脳梗塞を予防したいからといって、自己判断でアスピリンを安易に服用するのはよくありません。
出血が止まりにくくなるからです。万一、脳出血が起こったような場合に、ふだんからアスピリンを常用していると、なかなか出血が止まらず、命に危険がおよぶ事態になりかねません。

詰まる

  • 脳梗塞
    脳の動脈が動脈硬化を起こして狭くなり、やがてふさがってしまうために起こります。
  • 脳塞栓
    脳以外の血管壁にできた血栓の一部がはがれて脳に流れていき、脳の動脈が詰まってしまうために起こります。

破れる

  • 脳出血
    脳の細い動脈の弾力が管壁がもろくなり、破れしまいます。多くの場合原因で起こります。
  • くも膜下出血
    脳をつつむ軟膜と、くも膜の間にある動脈にこぶが破れて起こります。くも膜下出血を起こす人は、脳動脈が枝分かれする部分に生まれつき動脈瘤がある例が大半です。

脳卒中のリスクを高める食事

狭心症、心筋梗塞 動脈硬化の予防が最善策

血液の汚れが引き起こす動脈硬化。動脈硬化は心臓に大きな負担をかけます。血液循環の要だる心臓が動かなければ命を失う危険性もあるのです。

心臓自身の酸素不足が引き起こす病気

全身に血液を送る心臓自身も、血液がなければ働けません。そこで心臓には心臓の筋肉(心筋)に血液を送り込み、酸素や栄養素を供給している冠動脈があります。

この冠動脈の動脈硬化は、心臓病のもとになります。冠動脈の一部が狭くなり、血液の流れがわるくなることによって、心筋が一時的に酸素不足・栄養不足になる病気が「狭心症」です。

心筋への血流が悪化すると、締めつけられるような胸痛がみられます。胸痛は数分で治まることが多いのですが、「治まったから」と、放っておくのは危険です。

一方、血流が完全に途絶え、心筋細胞が死んでしまうのが「心筋梗塞」です。心筋梗塞は激しい胸痛で始まり、痛みが20分以上続きます。
命に危険がおよぶこともあるため、一刻も早く病院で手当てを受ける必要があります。心臓病を防ぐには、冠動脈の動脈硬化を防ぐのがいちばん効果的です。そのためにも動脈硬化を引き起こしやすい汚れた血液は放っておかず、きれいにすることが大切です。

戻れる狭心症、壊死する心筋梗塞

  1. 血管が狭まる
  2. 血流が減少したり、途絶える
  3. 心筋の酸素不足
  4. 血流機能からの回復
  5. 狭心症

胸が苦しい感じがない場合も

心筋の酸素不足を示す典型的な症状は、胸の中央部に感じる圧迫、締めつけられるような胸苦しさや、息が詰まるような苦しさ。でも、肩や腕、背中、みぞおち、あご、のど、歯などが最初に痛み、だしほか の 病気 と間 違 わ れ ることもよくあります 。お年寄りでは、痛みを感じにくくなっているため、気づかぬうちに病状が進んでいることもあります。

動脈効果を防ぐ食習慣 | 心臓病の基礎知識