「風が吹くだけでも痛い」といわれるほど、激烈な痛みを起こすことで知られる痛風。「尿酸」という血液中の汚れが原因で、働きざかりの男性に多くみられます。
汚れ解消のために痛みが起こる!
足の親指などの関節に猛烈な痛みを起こす痛風は、血液中に尿酸という物質が過剰にたまる、高尿酸血症がベースにあって発症します。
細胞はつねに新しく生まれ変わっていますが、古い細胞が壊れるときに、プリン体という物質ができます。このプリン体が分解されてできるのが尿酸です。
つまり、尿酸は老廃物のひとつというわけです。尿酸は尿や便とともに排泄されるので、ふつう血液中の濃度は一定に保たれています。
でも、腎臓での尿酸排泄能力が低下したりすると、血液中のよぶんな尿酸が結晶となって関節にたまります。尿酸の結晶を異物とみなした白血球(マクロファージ)が、これを食べて処理しようとするのですが、結晶を食べきれずに破裂すると、マクロファージがもつ炎症を起こす物質が関節内にばらまかれて、痛みが生じるのです。
痛風になりやすい人は、高血圧や高脂血症、糖尿病や心臓病、脳梗塞などの合併症を起こす危険性も高いので、適切な治療が必要です。