2017年 3月 の投稿一覧

「腸・肝臓」血液成分のチェック

血液に栄養分を与える

食事は血液をきれに保てるかどうかを左右する大きな要因であることは常識です。
食事と血液とを結びつけるのは消化器、なかでも食べたものから栄養を吸収する腸と、腸が吸収した栄養を処理して送り出す肝臓です。

食物に含まれる栄養は、胃や十二指腸で消化され、主に小腸から吸収されます。
栄養分に富んだ血液は門脈という太い静脈から肝臓に入ります。
肝臓に届いた栄養素は、ここで分解、合成され、利用しやすい形に変えられます。
そのあと、そのまま肝臓で貯蔵されたり、必要に応じて血液にのせられて肝臓から心臓に送り出し、全身n運ばれます。

肝臓の働きはとても複雑で多方面にわたります。
栄養分の分解、合成のほかに体内の毒素を解毒する仕事も担っています。
血液の循環量を調節するのも肝臓の役目です。
古くなった赤血球を壊す一方で赤血球をつくるのに欠かせない鉄を貯蔵しておくのも肝臓の役目です。
「何を食べるか?」も重要ですが、「きちんと消化・吸収されているか?」「必要なものに作りかえられているか」も血液の状態に大きく影響します。
その意味できれいな血液は腸や肝臓の働きと密接に関係しているのです。

  1. 食べる
  2. 消化され栄養分が吸収される
  3. 肝臓へ送られて分解・合成された栄養分が血液中に
  4. 栄養たっぷりの血液が心臓に届き、心臓から全身へ

「心臓・肺」血液成分のチェック

血液循環の要

いくら血液の状態がよくても、全身に届かなければ意味がありません。だから、血液を送り出す役目を果たしている心臓は、血液にとってもっとも重要な臓器といえるでしょう。

しかし、心臓が元気に働き、血液が全身に届いたとしても、十分な酸素を含んだ血液でなければ役に立ちません。だから血液に酸素を与える肺もまた、心臓に並んで重要な臓器といえます。
心臓は規則正しいリズムで収縮と拡張をくり返し、全身に血液をくまなく送り出すポンプ作用を、一時も休むことなく営んでいます。

肺は、呼吸によって送り込まれた酸素を血液に与え続けています。血液を循環させる働きを「心肺機能」といいますが、これは心臓と肺が互いに協力しあって、全身に新鮮な血液を送り出しているからにほかなりません。

心肺機能が十分でなければ、きれいな血液は保てません。逆に、きれいなかなめ血液を保てないと、血液循環の要である心肺、とりわけ心臓に負担がかかるようになります。血液の汚れが血管の傷みを引き起こせば、なおさら悪影響は大きくなってしまうのです。

新鮮な血液をポンプで押し出す

心臓には上下左右に4つの部屋があり、上の部屋を「心房」、下の部屋を「心室」といいます。左 右の部屋は中隔かくという壁 によ って完全 にへ隔だてられて います が、上下の部屋の間には弁べんがあり、上の部屋から下の部屋からへの一方通行で、血液が流れ込みます。

  1. 肺で酸素を取り入れた血液と、老廃物を取り込んで全身から戻ってきた血液は、心房の収縮によつて、心室に送り込まれる
  2. 心室がいっぱいになると心房・心室間の弁が閉じる。心室が収縮して、内圧が高まると、大動脈・肺動脈へ続く弁が開き、血液が全身と肺に、それぞれ送り出される
  3. 心室が拡張を始めると、心房に血液が流入する
第2の心臓は足裏にある

人間が立っているとき、足の先から心臓の位置までは、およそ1mあります。足の先まで酸素を届けた血液は、重力に逆らって、心臓までの距離を上っていかなければなりません。その流れを促しているのは、静脈に接している足の筋肉の動きです。筋肉の動きが静脈にポンプ作用をもたらすことで、静脈血の流れはスムーズになります。
「足は“第二の心臓」といわれますが、ただじっと座っているだけではポンプの働きはしてくれません。動いてこそ、「第二の心臓」になるのです。

「骨髄」血液成分のチェック

きれいな血液には、末な骨と内臓が必要

骨と血液には密接な関係があります。というのも、骨は血液の主要成分である赤血球や白血球、血小板の「製造工場」なのですから。

白くてかたい骨は、サラサラ流れる血液とは対極のもののような印象があるでしょう。だから、血液が骨から生まれるなんて聞くと、ちょっと不思議な感じがするかもしれません。
たしかにイメージする白い骨自体が血球を生みだしているわけではありません。正確には、骨の中央を満たしているやわらかい組織、骨髄が造血器官として働いているのです。

赤血球、白血球、血小板は、形も働きもまったく異なりますが、もとをどれば同じもの。骨髄の造血幹細胞から生まれ、分化したものです。だから、骨は正確にいえば骨髄の造血機能がきちんと働いていることが、きれいで、健康な血液をつくる大前提といえます。

すべての血球のもとは骨の中にある

血球や血小板、また白血球の顆粒球と単球は、造血醐胞から分萄化した骨髄系幹細胞から生まれ、骨髄の中で育ったあと、血管の中に旅立っていきます。白血球のうちリンパ球は、造血幹細胞から分化したリンパ球系幹細胞から生まれます。

血液のガンは骨髄の問題

白血病や再生不良性貧血といった、いわゆる「血液のガン」は、骨髄の造血機能が、なんらかの理由で正常に働かなくなったために起こります。
白血病は、未熟な白血球が骨髄の中で異常に増殖し、正常な白血球細胞の増殖が抑えられてしまう病気。再生不良性貧血は、造血幹細胞が減少し、赤血球、白血球、血小板がいずれもいちじるしく減少してしまう病気です。

ガン予防のための習慣