アルコール 適量なら血液・血管によい影響

好きな人にとっては、飲酒ほど楽しい習慣はないかもしれません。適量を守れば、血液をきれいにしてくれる効果も期待できます?

飲み過ぎれば効果は帳消しになり逆効果になることも

「酒は百薬の長」と、昔からいわれています。たしかに適量のアルコールには、血液の循環をよくしたり、善玉コレステロール(HDL)を増やして動脈硬化を予防したり、血液がかたまるのを抑える作用があります。
食前酒は善玉コレステロールを増やす

ほろ酔い気分でごきげんになれば、ストレスもやわらぐことでしょう。つまり、適量のアルコールは血液や血管にとって、よい働きをしてくれるのです。ただし、飲みすぎれば、この効果も帳消しに。過剰な飲酒をくり返していると、まず、アルコールを分解する役割をもつ肝臓が疲れてきます。

肝臓の働きが鈍ると、血液は汚れやすくなってきます。アルコールのもつ血液がかたまるのを抑える働きが高くなりすぎて、逆に脳出血を起こしやすくなったり、心臓病や肝臓病、がんなどにかかる危険性も高くなります。

また、赤血球をつくるのに必要な葉酸の吸収を妨げるため、貧血が起こることもあります。せっかくの「百薬の長」を、敵にまわしたくはありません。強い味方にするには、とにかく飲みすぎないこと。これこそ、賢い「戦術」です。

お酒もカロリー計算をすれば肥満や糖尿病は防げる

アルコールの摂取量

1日あたり、アルコール量は30ml以下に。ビールなら大びん1本、日本酒なら1合、ワインならグラス2杯、ウイスキーならダブルで1杯程度が適量のめやすです。

グルタチオン 解毒、酸化防止に力を発揮

聞きなれないかもしれませんが、グルタチオンは、私たちの体内でもっくりだされ、解毒・サビ防止に働く成分のひとつ。食事から補うことも心がけて。

体内でもっくられているが食事でバックアップ

グルタチオンは植物や動物、微生物に含まれている物質。私たちのからだの中でも、合成されています。肝臓をしっかり働かせることは、血液をきれいにするために欠かせない条件のひとつですが、グルタチオンには、この肝臓の解毒作用を高める働きがあります。

グルタチオン自体が、細胞の機能を低→ させたり変化させたりする有害物質を解毒してくれるのです。また、活性酸素や、活性酸素によってできた過酸化脂質を取り除く作用もあります。活性酸素は血液を汚す原因になるだけでなく、動脈硬化ガンなど、万病のもとに。そのわるーいサビをやっつけてくれるもののひとつが、グルタチオンなのです。

からだが勝手につくってくれるから…と安心しないで。かたよった食生活を送っていると、十分に生成されないおそれもあります。下記のような食品も含め、いろいろな食品をとるように心がけてください。

グルタチオンの摂取

植物や動物のほとんどがもつ成分ですが、とくにホウレン草、ブロッコリー、酵母、マダラ、牛レバー、赤貝などに多く含まれています。

アリシン・硫化アリル やっぱり効果的 ニンニク、タマネギパワー

ニンニクや玉ネギが放つ刺激成分には、血液をきれいにしてくれるパワーがあります。毎日の食卓に、どんどん登場させてください。

血小板の凝集を抑え、血栓を防ぐ

硫化アリルはイオウを含んだ化合物の一種で、独特の匂いがあります。食欲をそそるニンニクの香りも硫化アリルのひとつ、アリシンによるものです。

ニンニクがからだによいことは古くから知られていますが、アリシンだけとってみても、いろいろな効能があります。血小板の凝集を抑えて血栓をできにくくする、善玉コレステロール(HDL)を増やし、悪玉コレステロール(LDL)を減らして動脈硬化を予防する、傷ついた血管壁を修復する、末梢血管を広げて血流をよくし、冷え症などを改善するといった作用があります。

また、「天然の抗生物質」と異名をとるほどの強力な抗菌・殺菌作用は、数千年も前から活用されてきました。

玉ネギを切ったときに発生する催涙性物質からも、硫化アリルの仲間が生まれます。ニンニク同様、血栓をできにくくする働きが期待できます。
玉ネギには血糖値を安定させたり、活性酸素を除去する効果も認められています。個性的な味わいの野菜たちのもつ、個性的な力をどんどん利用しましょう。

摂取量

ニンニクは1 日1片くらいが適量。一度にとりすぎると、腸内の善玉菌まで減ってしまうおそれがあります。高脂血症、糖尿病の人は、玉ネギを1 日2分の1個程度食べるようにしましょう。

ネギ属を中心に。スパイシーな野菜を活用して

長ネギ、ニラなど、匂いの強い香味野菜も、ニンニクや玉ネギの成分と同じような効能が期待できます。硫化アリル以外にも、香味野菜のもつ成分には、血液をきれいにする働きがあります。

たとえば、ショウガには、香りからのもとになるジンゲロン、辛みをもたらすシンゲロールという有効成分が含まれています。毛細血管を拡張させ、血行を促進、発汗作用を高めて新陳代謝を活発にしてくれます。トウガラシのカブサイシンも、新陳代謝を高めるのに有効です。

ニンニクは油でパワーアップ。玉ネギは切ってから15分以上おいて使う

ビタミンEたっぶりの植物油を使った炒めものには、ニンニクを加えるようにしましよう。ニンニクのもつアリシンは、体内で脂肪とくっつくと脂質アリシンとなって、抗酸化作用を発揮します。
脂質アリシンと脂溶性のど夕三ンE がいっしよになると、抗酸化力がよりアップして、悪玉コレステロール(LDL)の排泄カミ促されるからです。また、玉ネギは、切ってから15分以上放置してから調理に使うようにすると、血栓防止に働く成分が壊れにくくなります。