(32歳OLの場合)
子どものころから便秘ぎみでしたが、ここ数年、かなりひどくなっていて、下剤を使わないと出ない状態です。薬を飲むと下痢便になってしまうのですが、飲まないといっこうに出ないので、しかたなく使い続けています。あまり野菜が好きじゃなくて、それが原因かと思っていますが、なかなか改善できません。
大腸機能の低下で赤血球に変化があらわれる
がんこな便秘、薬による下痢便をくり返しているという32歳OL方のの血液をチェックしてみました。すると、通常は丸い形をした赤血球が、レモン型に変化しているのが目につきました。
また、凝固血液をみてみると、中央部に黒いかたまりが現れています。いずれも、大腸の働きが低下しているときに出やすい状態です。
便秘・下痢といった便通異常は、大腸機能の低下によって起こってきます。腸内に棲息している腸内細菌のうち、大腸機能をアップしてくれる善玉菌を増やすことが、改善のための第一歩といえます。
野菜が苦手なら豆やイモを増やしてカバーする、水分を十分にとるなど、できるところから食生活を変えてみるとよいでしょう。また、朝食後の排便を習慣づけるなど、生活リズムを整えることも必要です。
大腸の働きが低下している腸の血液の状態
レモン型赤血球
胃や大腸の機能が低下していて、消化・吸収に乱れが生じていたり、たんばく質をとりすぎていると、赤血球の細胞膜が互いにくっつきやすくなり、形にゆがみが生じてくる。この状態が進行すると、赤血球どうしがべったりくっつき、ドロドロ血液のもとになります。
中央部に黒いかたまりができる場合は、凝固血で大腸の機能障害、肛門周囲の病気がある場合に出やすくなります。
改善のポイント
- ヨーグルトなど、乳酸菌を含む食品を毎日とる
- 野菜、豆、イモなどを十分にとって、食物繊維の補給
- 梅干し、柑橘類など、大腸の動きを促すクエン酸の摂取を心がける
- 肉、卵など、たんばく質をとりすぎているようなら、これを控える
生活改善ですぐに便秘が改善される場合は、いいのですが、根気よく食習慣や生活習慣を変える努力が必要です。そんなときは、下剤を使うのではなくイサゴールなどがおすすめです。