体型のくずれにも腸が関係している

ポッコリしたお腹やお尻のたるみ、O脚など、体のラインのくずれを気にしている人はたくさんいると思います。

ポッコリお腹を毎日見ていると、本当にガックリくるものです。大きく膨らんだお腹の中には、便秘で便が溜まっている、あるいは脂肪が溜まっていると思われがちですが、このポッコリしたお腹のもともとの原因は、弱ってしまった腸にあります。

ポコッと膨らんで見える部分は、小腸のうちの回腸といわれるところです。小腸では、食べたものが消化吸収されるのですが、腸が弱っている状態だと、まだ消化されていない食べものがこの部分に溜まりやすくなります。

どんなに体に良いものを食べたとしても、それが消化されないで残っていれば、腸内で腐敗が起こり、血液が汚れて血流も悪くなります。そうなると、脂肪を燃焼するときに必要になる酸素の供給が足りなくなるので、太りやすい体質になってしまいます。そして、体型のくずれにも影響するのです。

お腹がポッコリしている状態は、お腹の前でスイカを抱えているようなものです。重い物を抱えるには、脚を開いて立つほうが安定するし、体を少し後ろへ反らせたほうが楽です。ですから、ポッコリお腹でいるうちは、知らぬ間にこういった姿勢になっているということで、その結果、体のラインはくずれてしまいます。

がに股やO脚の人、猫背の人、お尻と太ももの境がわからないような人は、ポッコリお腹で腸が弱った状態が長く続いたことで、そうなってしまった可能性が考えられます。このような全身のバランスを改善していくためにも、腸が元気であることは重要になります。

健康な腸とは、やわらかいものです。緊張してかたくなってしまった腸は、優しくほぐしてあげることが大事です。夜眠る前に、簡単なマッサージなどを行って、腸の緊張やコリをほぐしましょう。

自律神経を整え血流が改善すると細胞が活性化して腸内環境も整う

聞いたことがあるかもしれませんが、自律神経には、交感神経と副交感神経という2つの神経があります。この自律神経は、呼吸器や循環器、消化器の活動などを、私たちの意思とは関係なく、無意識のうちにコントロールしているのです。

交感神経というのは、日中や体を動かしている時に活発になり、副交感神経は夜間や安静時、リラックスしている時に活発になります。普通はこの2つの神経のバランスが保たれています。

そして、自律神経のバランスが乱れると、私たちの体には、さまざまな不調があらわれます。現代に生きている多くの人々が、多忙な生活やストレスによって自律神経が乱れ、健康を害しているといわれています。

自律神経の乱れを正すことができれば、血管が拡がって全身に質の良い血液を、しかもじゅうぶんに送ることができ、体はどんどん元気になります。

細胞が活性化されると、日常生活に必要なエネルギーが細胞内で効率良く生成され、代謝の活動が活発になります。ですから、全身の細胞のひとつひとつが元気になって、例えば肩こりや腰痛といった体に出る痛みが改善されたり、腸をはじめとした内臓のはたらきも活性化されます。

腸は全身の健康をつかさどる重要な臓器ですから、特に、免疫力に影響を与える腸内環境が整うことで、病気にかかりにくくなるのです。

副交感神経を優位にする呼吸法

副交感神経がつかさどっている体のはたらきの中で、呼吸だけが唯一、自分の意思でコントロールできます。

ストレスを感じると、呼吸は無意識に浅くなり、血流も悪くなります。そんなときは、息を長く吐いて意識的にゆっくり呼吸することで、副交感神経を高めることができます。

息を吸うのが1秒だとしたら息を吐くのが2秒となる、1対2の呼吸がおすすめです。4秒吸ったら8秒吐くくらいを目安として、ゆっくり呼吸することを心がけましょう。

日頃から、深呼吸することを意識しておくことも大切です。

腸が健康になると肌も健康になる

腸には便を排出するというとても重要な仕事がありますが、そのほか、消化吸収、免疫、ホルモンの分泌、解毒、血液の浄化などにも関わっています。

小腸には、食べたものを細かく分解して、その中から栄養素を吸収するという大切な役割があります。そこで吸収された栄養素は、血液と一緒に全身へ運ばれます。そして、ふつうは残ったカスが便として排出されるのですが、腸が弱ると、腸の壁に汚れが詰まったり、消化されていない食べたものがそのまま溜まったりして、腐敗することになります。

そうすると、栄養素が吸収されたときの腸の汚れも一緒に吸収されて血液に流れてしまうので、血液が汚れます。汚れた血液は流れが悪くなって、体のむくみや冷えを引き起こし、肌には吹きでものができやすくなるのです。

腸が元気にはたらかなくなる原因としては、乱れた食事や生活習慣、また、ストレスといった精神的なことも大きく影響しています。このような生活が続いているとすれば、排便が毎日あるという人の場合にも、腸が弱っている可能性はじゅうぶんにあります。

腸というのはとても敏感な臓器で、便を出すための刺激が強すぎると、余計な緊張を与えることになって、腸は疲弊してしまうのです。

腸の活動が元気になれば自然と便通が整います。血液がきれいになって流れもスムーズになるので、むくみや冷え、吹き出ものも改善されます。さらには、高血圧が改善されたという例もあるというので、いかに腸と血液が深く関係しているのかがわかります。

特に女性にとってはうれしいことがたくさんあるので、いつも腸を健康な状態にしておきたいものです。

腸をひねることで排便をスムーズにする

便意があるのに、トイレに入っても出ない!そんな経験はないでしょうか。

女性や年配の人に多い便秘の原因となっているのは、次の3つのタイプです。

  1. 腸の蠕動(ぜんどう)不全型
  2. 直腸・肛門型
  3. ストレス型

1つめの腸の蠕動不全型の場合は、腸内環境の悪化によって、腸の活動(蠕動運動)が低下しているものです。2つめの直腸・肛門型では、排便の際に肛門を広げたり縮めたりする括約筋(かつやくきん)に問題があって、便が腸の中にあるのに排便にまで至らないのです。3つめのストレス型では、精神的にストレスやプレッシャーを感じることによって、腸の活動を司っている副交感神経のはたらきが低下しています。

これらは、互いに影響し合って、腸の活動を低下させます。しかし、便を排出するためには、原因がどのタイプの場合であっても、まずは腸のはたらきを良くして、蠕動運動を促さなければなりません。便秘を根本的に解決するには腸を動かすことが大切なのです。

蠕動運動を促すには、食事で食物繊維を摂るなど体の内側から腸内環境を良くすることが必要ですが、それ以外に、体の外側から刺激を与えることも重要です。

トイレに入ってもなかなか便が出ないというときには、トイレに座ったまま簡単にできるエクササイズがあるので試してみましょう。

ロダン作の「考える人」という彫刻のポーズがあるのですが、このポーズは、なんと排便に最適な姿勢だといいます。前かがみに座って体をひねるだけの簡単なポーズです。
まず、便座に座ったら、足を肩幅くらいに開きます。そして、上半身を少し前に倒し、右腕のひじを左足のひざの上に置いて手は軽くアゴに添えるようにし、上体を左へひねります。続いて、腕を逆にして同じようにし、上体を右へひねります。

前かがみに座ると肛門へ通じる直腸がゆるくカーブして、腹圧もかかるため、便が出やすくなります。体をひねることでも肛門括約筋が刺激され、直腸から便を排出させるのです。

トイレでの注意点は、便がなかなか出なくても焦らずリラックスすることです。どうしても出ない場合には、その時はあきらめてもかまわないのです。次のトイレチャンスを待ちましょう。

腸を揺らしてねじれ腸に詰まった便を出す

腸がねじれていて便が出にくい

日本人の多くは、海外の人々と比べ、腸がねじれているといわれています。

過敏性腸症候群という病気は、ストレスによるものというイメージがあるかと思いますが、国際的な診断基準では、腹痛を伴う排便障害の状態をいうそうです。

ある専門医が大腸の内視鏡検査を行ったときに、内視鏡がスムーズに通らない腸が多くて、そのとき、緊張で動きが止まらない腸は確かにストレス腸ですが、動きがなくても検査が難しい腸に関しては、腸がねじれていることがわかっています。

日本人の大半の腸が複雑にねじれているのは、遺伝の可能性が大きいと考えられています。親子や兄弟などは腸の形がよく似ていて、親が便秘だと子供も便秘という場合が多いといいます。

正常な腸というのは、模型や解剖図などで見る四角に収まるような形をしています。

腸がねじれていると、そのねじれた部分に便が詰まり、重みで腸が伸びてしまいます。お腹の中で伸びた腸は、狭いので、複雑に曲がってねじれていき、さらに便が出にくくなるのです。それが、頑固な便秘の原因となっています。

便秘は苦しいので、下剤を使わずにはいられない人もいるでしょうが、便秘薬の服用が習慣になると、大腸の粘膜が傷ついたり、薬が効かなくなることもあります。

自分の腸がねじれているかどうか、検査を受けなくてもチェックする方法があります。次のセルフチェックで2項目以上あてはまったら、腸がねじれている可能性があります。

  • 子供の頃から便秘だった
  • 排便のときお腹に痛みがある
  • 運動をしていない
  • 便秘と下痢をくり返す

腸をマッサージで刺激して便通を良くする

ねじれた腸は治すことはできませんが、腸を刺激するマッサージで、便通を良くしましょう。マッサージは、1日に1回、入浴時に行います。お風呂に入りながらリラックスしてできるので、ストレスからくる便秘の改善にも期待できます。

大腸は、正面から見ると、四角を描くようにあります。左側に上行結腸、上部に横行結腸、右側に下行結腸、そして、下部のS状結腸へとつながっています。このうち、腸がねじれやすく便が詰まりやすいのは、横行結腸と下行結腸のつながりの部分、下行結腸、S状結腸の3カ所です。

  1. まずは、湯船につかってゆったりします。
  2. 次に下行結腸を刺激します。両手の指全部で下行結腸を挟むようにして、交互に軽くトントンと叩き、上下にさするように1分ほど揺らします。
  3. 次はS状結腸を刺激。先ほどと同じように、S状結腸(おへその両横あたり)を指で挟むようにして交互に軽く叩き、上下にさするように1分ほど揺らします。
  4. 続いて、横行結腸と下行結腸を刺激。今度は、立って足を肩幅に開き、リラックスして上半身を左右に1分ほどひねります。

なお、腹部に病気がある人、腰痛をもっている人、妊娠している人は、このマッサージとひねりを行わないでください。

食物繊維と乳酸菌が腸のはたらきを良くする

腸の不調が全身の不調を招いている

私たちが食事をすると、食べたものは食道を通って胃に入り消化されたあと、小腸で栄養分が吸収され、大腸で不要な老廃物や毒素が便となってつくられ体外へ排出されています。このように、腸は、私たちが健康に生きていくためにとても重要な器官です。

腸の中に便という老廃物が溜まったままで、何日間も便が出ない状態が便秘です。そして、そんな状態が長く続けば続くほど腸内が腐敗し、毒素が吸収されてしまっているので、肌あれ、頭痛や肩こりなど、体のいろいろな部分に症状が出るようになります。代謝が落ちるので、太りやすくもなります。

また、肉体だけでなく、精神的にイライラすることが増えたりもして、さまざまな支障をきたすので、たかが便秘くらい、と放っておくのは、とても危険なことなのです。

便秘は、毎日の食事を改善したり、水分をじゅうぶんに摂取することで、ほとんどは治すことができます。健康な体を保つために、意識して腸に必要な栄養成分を取り入れましょう。

食物繊維と乳酸菌は便秘改善に効果的な栄養素

腸のはたらきを促進させるために欠かせないものといえば、まず食物繊維があげられます。体内では食物繊維を消化できないため、腸内の汚れをからめ取りながら、体外に排出されます。

ペクチンやアルギン酸などの水溶性食物繊維は、りんごや柑橘類といった果物、わかめ・こんぶなどの海藻類に多く含まれていて、水分を多く含むため、便をやわらかく、また、出しやすくします。

一方の、セルロースなどの不溶性食物繊維は、ごぼうなどの根菜やかぼちゃ、いも類にも多く含まれていて、便の量を増やし、腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)を促します。

このように食物繊維には、水溶性と不溶性のふたつの種類がありますが、両方をバランス良く摂取するのがいいといわれています。

もうひとつの大切な成分が、乳酸菌です。腸内には、免疫力を上げて病気などから体を守る善玉菌や、腸内を腐敗させ便秘や下痢を引き起こす悪玉菌などが存在しています。乳酸菌は善玉菌の代表で、ヨーグルト、漬け物やキムチ、納豆などの発酵食品に多く含まれているので、こういった食品を積極的に摂りましょう。

また、便通をスムーズにするためには、水分を摂ることも重要です。健康な人の場合には、1日に2リットルくらいの水分を摂取します。

普段から便秘がちで便秘薬を常用している人は、こちらで紹介されているようなイサゴールなどを使うと腸がまた蠕動運動を再開できるかもしれません。

たまねぎ氷で善玉菌を増やし腸内腐敗を防ぐ

糖尿病をはじめとする生活習慣病の改善やダイエットに効果的だということで、以前話題になったのが「たまねぎ氷」です。

たまねぎ氷の考案者で、料理研究家であり管理栄養士でもある村上祥子さんによると、たまねぎできれいに痩せることができるということで、美しくいたいと思う女性は特に関心が高いでしょうが、たまねぎ氷という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。

手軽にできて、おいしくて、健康に良い、というたまねぎ氷は、加熱したたまねぎを水などと一緒にミキサーで撹拌し、ピューレ状にしたものを、製氷皿に入れて凍らせたものです。

そんなたまねぎ氷ですが、便秘を改善するのにも役立つといいます。

たまねぎで腸をあたため腸のはたらきを高める

便通を良くするには腸のはたらきを健やかにすることが必要で、腸のはたらきを活性化させるためには、腸をあたためることが大切になります。冷たい物の食べ過ぎや飲み過ぎに気をつけることはもちろん、腸をあたためる食材、料理を意識して食べたいものです。そして、たまねぎが体をあたためる食材の代表です。

たまねぎには辛みがありますが、それは強力な殺菌作用をもつ硫化アリルの一種のイソアリインによるものです。イソアリインには、内臓を刺激して、血流を良くするはたらきがあります。腸のはたらきはこれによって高まるのですが、生のままだと胃にとっては少し刺激が強いという一面もあるのです。そこで、加熱したあと凍らせたたまねぎ氷なら、刺激が緩和されて理想的ということになります。

たまねぎを加熱することでオリゴ糖が増えます。オリゴ糖には、腸内の善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌のえさとなってこれらを増やすはたらきがあります。腸内で善玉菌が増え優勢になると便秘が改善され、悪玉菌による腸内腐敗が防げるということになります。

腸の壁はコラーゲンで覆われているのですが、便秘で大腸の中の圧力が上がると、そのコラーゲンが薄くなり、憩室(けいしつ)という穴のようなものができます。そこに便のカスが溜まると、腸内腐敗が進んでしまいます。

コラーゲンの壁を健康な状態に保つためにはビタミンCが必要なのですが、食生活の乱れや疲労、ストレスなどによってビタミンCは破壊されてしまいます。たまねぎにはグルタチオン酸という抗酸化物質が多く含まれていて、それが体内のビタミンCを守ります。

このように、たまねぎは腸をあたためて善玉菌を増やし、腸壁を健康な状態にし、腸管免疫を高めて、ガンの予防やアレルギーの改善などにも力を発揮するのです。

そして、このたまねぎを胃に優しく、手軽に摂れるように考えられたのが、たまねぎ氷というわけです。1日に製氷皿のしきりの1個分だけでいいので、料理に加えて食べると腸内の善玉菌を増やすことができます。

エノキタケの含有成分が便秘とメタボを改善

キノコ類は全般に健康効果が高いとされている食材ですが、エノキタケもそれに当たり、食物繊維がたっぷりと含まれています。食物繊維といえば、便秘を改善するのに欠かせない成分です。食物繊維には腸管のはたらきを活発にする作用があるので、腸にかかるストレスが取り除かれて、便通が良くなることが期待できます。多くの便秘が食物繊維を多めに摂ることで改善されるように便秘の原因は「食物繊維不足」なのです。

また、エノキタケには、内臓脂肪を減少させて肥満を予防するはたらきがあります。このはたらきに関係しているのが、エノキタケに含まれている「エノキタケリノール酸」という成分です。エノキタケリノール酸は、名前のとおりエノキタケにしか存在しない成分で、リノール酸、α-リノレン酸、パルミチン酸、ペンタデカン酸という4つの脂肪酸の複合体です。

エノキタケリノール酸のすばらしいところは、脂肪を燃焼させるのに欠かすことのできないホルモンの一種のアドレナリンのはたらきを活発にし、内臓脂肪の燃焼を手助けするという特性があることです。

さらに、エノキタケリノール酸は、胃腸で消化・吸収されたあと、血液に乗って内臓脂肪に集まり、脂肪細胞に直接はたらきかけて、脂肪の燃焼を助けます。

しかし、エノキタケリノール酸は硬い細胞壁に包まれているので、エノキタケを摂取する場合、普通に調理したものでは、じゅうぶんに成分を吸収するのが難しいという問題があります。そこで、エノキタケリノール酸の吸収力をアップし、その効果をより得るのにおすすめなのが、干しエノキ茶です。

天日干ししたエノキタケを細かく切ってお茶にして飲むのですが、エノキタケの硬い細胞壁が壊れやすくなるので成分の吸収が良くなり、ビタミンDが増えます。

注意が必要なのは、腎臓や大腸に疾患がある人です。症状が悪化する可能性があるので、摂取しないようにしてください。また、持病やかかりつけ医がある人は事前に相談してください。

内臓脂肪を減らすエノキ生姜茶「 えのき美人茶」の効果と使用感には、

最近の研究でエノキタケリノール酸という栄養素が見つかりました。これは、国際専門誌に発表され、大きな話題になりました。エノキタケリノール酸とは、エノキタケに含まれる脂肪酸で、体内の脂肪の中でも内臓脂肪を減少させる作用があるのです。
とありますのでエノキタケにはまだまだ腸が喜ぶ栄養素がたっぷり含まれているようです。

食物繊維が豊富なもやしは腸をきれいにする

一般に「もやし」と呼ばれているのは、緑豆を発芽させた緑豆もやしです。緑豆もやしは、ほかのもやしよりもビタミンCが豊富です。大豆を発芽させた豆もやしもあり、こちらはほかと比較してタンパク質やカルシウムが豊富なのが特徴です。

もやしは優れた整腸食品

もやしは、一年中手にいれることができるし、値段も安価な食材で家計のお助け野菜だといえます。そして、もやしのすばらしさは、値段の安さだけではありません。腸の大掃除をして、老廃物による腸内腐敗を防いだり、改善したりするはたらきが高い整腸食品であるということが東洋医学でも注目されています。

なぜ、もやしに腸内腐敗を止める力があるのでしょう。

もやしは、芽を萌やすといって、発芽している状態をあらわす言葉が名前の由来です。植物が発芽するときにはとても強力な生命エネルギーが放出されるので、それを食べるということは、そのエネルギーをもらっているということになります。

栄養面をみると、もやしには、腸の中をきれいに掃除する成分として知られている食物繊維が豊富に含まれています。水溶性と不溶性、両方の食物繊維が豊富で、腸内の老廃物を吸着して体外へ排出し、腸内の腐敗を防止します。

また、豆のときには少ないビタミンCが、もやしになると増加します。そして消化酵素が生じ、そのほかのビタミン類やミネラルが消化・吸収されやすくなります。ビタミン類やミネラル類も、腸のはたらきを健やかにします。

東洋医学では、性質によって食べ物が4つに分類されます。それは、寒、涼、温、熱の4つです。もやしはこのうちの涼になるのですが、涼はおだやかに熱を鎮静させ興奮や炎症を抑える性質を持っています。

便秘の状態は、腸内に熱が溜まって便の水分が奪われていたり、緊張により腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)がうまく行われないことなどから起こります。つまり、もやしは涼の性質によって便通をスムーズにして、腸内が腐敗するのを防ぐということです。

ただし、涼は摂りすぎると腸の冷えにつながるので、火を通すなど温めてから食べることが大切です。

胃腸をあたためる白湯で便秘を改善する

アーユルヴェーダという言葉をきいたことがあるでしょうか?世界最古の歴史をもつといわれる、インドの伝統医学であるアーユルヴェーダでは、便秘は、消化する力の乱れによって起こるものだと考えられています。そして、その消化力の乱れ(便秘)には、大きく分けて3つのタイプがあります。1つめは良い状態と悪い状態に波がある不安定なタイプ、2つめは消化する力が強すぎるタイプ、3つめは慢性的に消化する力が弱くて鈍くなっているタイプです。

それぞれのタイプで、異なった便の特徴があります。不安定なタイプでは、便は硬くコロコロしています。消化力が強すぎるタイプでは軟便ぎみで、逆に弱いタイプではねっとりした重い便です。

アーユルヴェーダにおいての健康な便とは、しっかりした形で、においはなく、スルッと楽に出て水に浮くものをいいます。

しょうが白湯で腸の冷えをとる

先に述べた3つのタイプのどの便秘も、「しょうが白湯」で改善することが期待できます。白湯(さゆ)には、胃腸をあたため、内容物を押し出すはたらきがあるのです。

消化力が不安定なタイプの場合も弱いタイプの場合も腸が冷えている状態なので、腸をあたためることが大切です。しょうがには、白湯と同じように体をあたためるはたらきがありますから、白湯にしょうがを加えるとさらに効果的になります。さらに、クミンとコリアンダーというスパイスを加えると、あたためるだけでなく、消化力を安定させてくれます。

ただし、胃腸に炎症がある人は、しょうがを入れるのを控えましょう。

毎食後に、カップか湯飲みに1杯ずつ飲むのがおすすめです。慣れないうちは、1日に1杯から始めるとよいでしょう。

しょうが、クミン、コリアンダーのスパイスは、パウダー状のものが市販されているので、手軽にしょうが白湯が作れます。