便秘解消のための腸浄化

たまねぎ氷で善玉菌を増やし腸内腐敗を防ぐ

糖尿病をはじめとする生活習慣病の改善やダイエットに効果的だということで、以前話題になったのが「たまねぎ氷」です。

たまねぎ氷の考案者で、料理研究家であり管理栄養士でもある村上祥子さんによると、たまねぎできれいに痩せることができるということで、美しくいたいと思う女性は特に関心が高いでしょうが、たまねぎ氷という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。

手軽にできて、おいしくて、健康に良い、というたまねぎ氷は、加熱したたまねぎを水などと一緒にミキサーで撹拌し、ピューレ状にしたものを、製氷皿に入れて凍らせたものです。

そんなたまねぎ氷ですが、便秘を改善するのにも役立つといいます。

たまねぎで腸をあたため腸のはたらきを高める

便通を良くするには腸のはたらきを健やかにすることが必要で、腸のはたらきを活性化させるためには、腸をあたためることが大切になります。冷たい物の食べ過ぎや飲み過ぎに気をつけることはもちろん、腸をあたためる食材、料理を意識して食べたいものです。そして、たまねぎが体をあたためる食材の代表です。

たまねぎには辛みがありますが、それは強力な殺菌作用をもつ硫化アリルの一種のイソアリインによるものです。イソアリインには、内臓を刺激して、血流を良くするはたらきがあります。腸のはたらきはこれによって高まるのですが、生のままだと胃にとっては少し刺激が強いという一面もあるのです。そこで、加熱したあと凍らせたたまねぎ氷なら、刺激が緩和されて理想的ということになります。

たまねぎを加熱することでオリゴ糖が増えます。オリゴ糖には、腸内の善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌のえさとなってこれらを増やすはたらきがあります。腸内で善玉菌が増え優勢になると便秘が改善され、悪玉菌による腸内腐敗が防げるということになります。

腸の壁はコラーゲンで覆われているのですが、便秘で大腸の中の圧力が上がると、そのコラーゲンが薄くなり、憩室(けいしつ)という穴のようなものができます。そこに便のカスが溜まると、腸内腐敗が進んでしまいます。

コラーゲンの壁を健康な状態に保つためにはビタミンCが必要なのですが、食生活の乱れや疲労、ストレスなどによってビタミンCは破壊されてしまいます。たまねぎにはグルタチオン酸という抗酸化物質が多く含まれていて、それが体内のビタミンCを守ります。

このように、たまねぎは腸をあたためて善玉菌を増やし、腸壁を健康な状態にし、腸管免疫を高めて、ガンの予防やアレルギーの改善などにも力を発揮するのです。

そして、このたまねぎを胃に優しく、手軽に摂れるように考えられたのが、たまねぎ氷というわけです。1日に製氷皿のしきりの1個分だけでいいので、料理に加えて食べると腸内の善玉菌を増やすことができます。

エノキタケの含有成分が便秘とメタボを改善

キノコ類は全般に健康効果が高いとされている食材ですが、エノキタケもそれに当たり、食物繊維がたっぷりと含まれています。食物繊維といえば、便秘を改善するのに欠かせない成分です。食物繊維には腸管のはたらきを活発にする作用があるので、腸にかかるストレスが取り除かれて、便通が良くなることが期待できます。多くの便秘が食物繊維を多めに摂ることで改善されるように便秘の原因は「食物繊維不足」なのです。

また、エノキタケには、内臓脂肪を減少させて肥満を予防するはたらきがあります。このはたらきに関係しているのが、エノキタケに含まれている「エノキタケリノール酸」という成分です。エノキタケリノール酸は、名前のとおりエノキタケにしか存在しない成分で、リノール酸、α-リノレン酸、パルミチン酸、ペンタデカン酸という4つの脂肪酸の複合体です。

エノキタケリノール酸のすばらしいところは、脂肪を燃焼させるのに欠かすことのできないホルモンの一種のアドレナリンのはたらきを活発にし、内臓脂肪の燃焼を手助けするという特性があることです。

さらに、エノキタケリノール酸は、胃腸で消化・吸収されたあと、血液に乗って内臓脂肪に集まり、脂肪細胞に直接はたらきかけて、脂肪の燃焼を助けます。

しかし、エノキタケリノール酸は硬い細胞壁に包まれているので、エノキタケを摂取する場合、普通に調理したものでは、じゅうぶんに成分を吸収するのが難しいという問題があります。そこで、エノキタケリノール酸の吸収力をアップし、その効果をより得るのにおすすめなのが、干しエノキ茶です。

天日干ししたエノキタケを細かく切ってお茶にして飲むのですが、エノキタケの硬い細胞壁が壊れやすくなるので成分の吸収が良くなり、ビタミンDが増えます。

注意が必要なのは、腎臓や大腸に疾患がある人です。症状が悪化する可能性があるので、摂取しないようにしてください。また、持病やかかりつけ医がある人は事前に相談してください。

内臓脂肪を減らすエノキ生姜茶「 えのき美人茶」の効果と使用感には、

最近の研究でエノキタケリノール酸という栄養素が見つかりました。これは、国際専門誌に発表され、大きな話題になりました。エノキタケリノール酸とは、エノキタケに含まれる脂肪酸で、体内の脂肪の中でも内臓脂肪を減少させる作用があるのです。
とありますのでエノキタケにはまだまだ腸が喜ぶ栄養素がたっぷり含まれているようです。

食物繊維が豊富なもやしは腸をきれいにする

一般に「もやし」と呼ばれているのは、緑豆を発芽させた緑豆もやしです。緑豆もやしは、ほかのもやしよりもビタミンCが豊富です。大豆を発芽させた豆もやしもあり、こちらはほかと比較してタンパク質やカルシウムが豊富なのが特徴です。

もやしは優れた整腸食品

もやしは、一年中手にいれることができるし、値段も安価な食材で家計のお助け野菜だといえます。そして、もやしのすばらしさは、値段の安さだけではありません。腸の大掃除をして、老廃物による腸内腐敗を防いだり、改善したりするはたらきが高い整腸食品であるということが東洋医学でも注目されています。

なぜ、もやしに腸内腐敗を止める力があるのでしょう。

もやしは、芽を萌やすといって、発芽している状態をあらわす言葉が名前の由来です。植物が発芽するときにはとても強力な生命エネルギーが放出されるので、それを食べるということは、そのエネルギーをもらっているということになります。

栄養面をみると、もやしには、腸の中をきれいに掃除する成分として知られている食物繊維が豊富に含まれています。水溶性と不溶性、両方の食物繊維が豊富で、腸内の老廃物を吸着して体外へ排出し、腸内の腐敗を防止します。

また、豆のときには少ないビタミンCが、もやしになると増加します。そして消化酵素が生じ、そのほかのビタミン類やミネラルが消化・吸収されやすくなります。ビタミン類やミネラル類も、腸のはたらきを健やかにします。

東洋医学では、性質によって食べ物が4つに分類されます。それは、寒、涼、温、熱の4つです。もやしはこのうちの涼になるのですが、涼はおだやかに熱を鎮静させ興奮や炎症を抑える性質を持っています。

便秘の状態は、腸内に熱が溜まって便の水分が奪われていたり、緊張により腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)がうまく行われないことなどから起こります。つまり、もやしは涼の性質によって便通をスムーズにして、腸内が腐敗するのを防ぐということです。

ただし、涼は摂りすぎると腸の冷えにつながるので、火を通すなど温めてから食べることが大切です。